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『ラ・マンチャの男』観てきました
2019-10-09 Wed 22:00
ラマンチャ1

「ラ・マンチャの男」を観てきました。主演の松本白鸚は77歳にしてこれ程、と思うくらい声量があって、聴かせる歌声でした。セットの使い方も上手く、着替えるドン・キホーテを隠していた白い幕が、そのまま彼の死の床の上掛けになるという見せ方も良かった。

それから、松本白鸚演じるドン・キホーテの喋り方が印象的でした。勢いに任せて長いこと喋ったと思いきや、変なところで息継ぎをするのですが、セルバンテス役の時には、普通の喋り方だった事を考えると、気持ちだけが先走るドン・キホーテの表現だったのかと。

ラマンチャ2

ラマンチャ3
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『ポーの一族』展と『王様と私』
2019-07-31 Wed 22:00
『ポーの一族』展とミュージカル『王様と私』のはしご。


ポーの一族

『ポーの一族』展は、萩尾望都さんの原画がたくさん展示されていて嬉しかったです。もちろんホワイトやテープみたいなもので修正しているんですが、どうしてペンでこんなにのびやかな線が引けるんだろう、と見とれてしまいました。ホワイトの使い方で面白かったのは、一本の線を引いてから、ホワイトを塗って点線にする、というもの。

カラー原稿も見ることが出来て良かった。ただ、原色の赤、青、緑を使った色彩は、個人的にはあまり好きではないのですが。カラーイラストについては、必ずと言っていいほど「返却希望」と書かれていて、当時はわざわざ断りを入れないと破棄されてしまったのかなと思いました。


王様と私

『王様と私』は、渡辺謙さんが出ていたので観に行きました。渡辺謙さんは頑張って歌っていたけれど、英語が分かりづらかった。やはり、声量がミュージカル俳優には及ばないかな、とも。内容的に面白かったのは、王様の妻の一人が『アンクル・トムの小屋』を読んでいて、それを基にお芝居を演出するのですが、それがどうしてもシャム風の解釈、表現(歌とか)になっている、というところ。
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「かわいい浮世絵 おかしな浮世絵」展、行ってきました
2019-01-25 Fri 23:30
1月25日、太田記念美術館の「かわいい浮世絵 おかしな浮世絵」を見る。
歌川広重の『月に兎』は他の浮世絵と違って、輪郭線がない。ススキの穂先がぴしっと決まっていて巧い。『道化とうもろこし石橋の所作事』はとうもろこしが頭の長い毛を、歌舞伎の石橋物さながらに振り回しているもので、飛び抜けてシュール。歌川国芳作。
他に狐、狸、兎の相撲取り、雀の遊郭、歌舞伎役者のカエル(実在の歌舞伎役者の似顔絵にもなっている)、象の曲芸(河鍋暁斎)、猫の蕎麦屋など様々な動物達の擬人化された姿がおかしかった。

On Jan. 25th, I went to see the exibition of "Kawaii ukiyo-e Okashina ukiyo-e"(Cutsy ukiyo-e Funny ukiyo-e).
Unlike the other ukiyo-e, Hiroshige Utagawa's "Moon and Rabbit" had no outlines and made it look modern. Japanese pampas grasses are well drawn with simple but strong line."Clown Corn Man's Dance of Shakkyou" is funny with the corn circle around his long hair. Shakkyou is a pattern of Kabuki dance, and the actor wears a long hair wig and turn his neck around. Painted by Kuniyoshi Utagawa.
There were so many pictures of animal perspnification such as fox and bagger tricks, rabbit sumo wrestlers, sparrows' red-light destrict, frogs with Kabuki actors face, elefants' acrobat(Kyosai Kawanabe), Cats' soba noodle shop and etc. etc. They were hilarious!

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『Les Miserables』のオリジナルヴァージョンを残そう!
2019-01-13 Sun 18:25
ロンドンでのみ上演されてきたオリジナルヴァージョンの『レ・ミゼラブル』が今年で廃止され、25周年記念の新ヴァージョンに変わるそうです。レ・ミゼのオリジナルヴァージョンは非常に完成度が高く、回り舞台を使った演出が素晴らしかった。左右に分かれたパリの下町のセットが、組み合わさってバリケードになる、という演出も素敵でした。個人的にはジャヴェールのポニーテール姿が好きで、自殺をする場面で一筋の長い髪の毛がほつれるところに、ジャヴェールの苦悩を感じることができて良かったんだけどなあ。オリジナルのレ・ミゼを残したい、とお思いの方!こちらのキャンペーンに賛同をお願いします!


The original production of Les Miserable that is only shown in London is to be retired this year and replaced with the 'reimagined' 25th anniversary version.
I loved the old version of Les Mis since they used the revolving stage so effectively! And the idea of building a barricade with two separated sets which show downtown Paris was marvelous. Personally I loved the old look of Javert who has ponytail because in Javert's suicide scene the long stray hair depicts his losing his confidence in agony. It is a pity that all these great direction will be lost forever.
If you are a fan of original Les Mis, please sign this petition and try to save it!

change.org Save the original London Les Miserables!
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毛虫のボロ観てきました
2018-03-28 Wed 21:00
「毛虫のボロ」観てきました。

ネタバレ、大いにありなので未見の人は読まないでくださいね。

まず、葉っぱの細胞や茎の中を流れる液体が見えるなど、ミクロの視点から眺める世界が面白い!ただ、空気のゼリーや光の棒の表現、花の香りのゼリーなどは、感覚的にピンと来なかったのだけど。

ボロギクを覆うように群がる、大勢の毛虫たちはものすごく迫力があって、桜の木の枝にびっしりはびこっているアメリカシロヒトリってこんな感じじゃなかったっけと思い出す。

さらに、その毛虫たちが落とす大きなフンの雨がなんとも言えず面白いし、楽しい。そうそう、私が飼っていたセスジスズメのフンもこんな形でこんな量だったのよ〜、と共感してしまう。毛虫達の強い生命力を感じる。

狩人蜂はロボットのようで、目が砲塔なような形をしていてくるくる回り不気味だ。その姿を見て、大勢のボロの仲間達は何故か逃げようとはしない。まるで自分の運命から逃れられないように、じっとしている。そして狩人蜂に選ばれ、針に刺された毛虫はくたっとなって連れ去られて行く。その時の目の描写が、ドラえもんのように、眼球に閉じた瞼が描かれるというユーモラスな表現となっているのが、余計可哀想さを強調する。

人間の親が、子供のスカートにくっついていたボロを、そこいらの葉っぱ(ボロが食べられる葉っぱではない)ですくって、子供がひらひらと葉っぱをベランダから落とす、というくだりは、自分も虫助けだと思ってよくやるけど、あれは全然虫に親切ではなかったんだな、と思った。こういう事を気づかせてくれる映画は今までなかった。

タモリさんがあてている音と声も興味深かったが、よく合っていると思える所と、あまりピンとこない所とがあった。ボロの声もタモリさんがやっていて、普通のアニメで演じるような、女性の声優や子役を使わないのも新鮮に感じた。
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