fc2ブログ
ずいぶん前に読んだ本(相剋の森)
2008-05-19 Mon 17:27
これ3月21日あたりに書きかけた日記だったのです。
その頃読んだ3冊の本の感想を書こうと思い立ったのですが
1冊分書いたら しんどくなってしまった。

でも 結構 本の印象が記憶に残っているから
載せた方がいいかなと。

そんな 日記です。

言い訳多いね。ごめんね。

*****

最近 本が読めなくなったなあ と 思うことしきり。
仕事ばっかりで あまり時間がないのです。

みんな どうやって本読んだり 美術館行ったり
できているんだろうと 本当に感心します。

でも 読めないとなると 妙に渇きを覚え
たまに手が空いた時は しみ込むように
活字を吸収できますね。


そんなこんなで 最近 マタギについての小説と
命果てる瞬間を主観から描いた小説と
江戸についての本を読みました。
ばらばらだなあ。

『相剋の森』(熊谷達也)
『アミターバ』(玄侑宗久)  
『江戸へようこそ』(杉浦日向子)


『相剋の森』(熊谷達也)

現代のマタギの人々や それを取り巻く状況、制度などについて
女性ジャーナリストの視点で描いた小説で
個人的には これまで憧れるだけでさっぱり知識のなかった
自然と隣り合わせの人の暮らしを 擬似的にでも感じられたし
そして 考えさせられた。

いわゆる「自然を守る」とか「自然に優しい」ことを積極的に
推す姿勢はとらず 「自然との共生」という理想もどこかで
つきはなしています。

「山は半分殺して(のして)丁度いい」という言葉が
キーワードのように出てくるのですが
それは 里山との共生というよりも 人間の業が深いことを見越して
自分たちに対する戒めのように語られているような気がします。

主人公の女性が 狩りに参加し その後 山中で道に迷い
救助後 熊汁を食べる下りがあるのですが 
それまで理屈の上では否定していた 狩りの高揚感を素直に肌で感じ
また 「食べる」ことを通して 自分は熊に命をもらって
生きているのだと再確認する という描かれ方をしています。
その時の気持ちは 気持ち悪いとか哀れみというものではなく
とても厳粛なものであったと。
自分が 熊を狩ったことはないから 何とも言えないけれど
でも さもありなん という心境に思えました。

去年から続いている「食」の問題ではないですが
「食べる」ということに 自分は本当に無自覚でやってきたなあと。
特に 動物性タンパク質ですが なんとなく想像することはあっても
だれかの命を食べることで 今日も一日生き延びた という
罪悪感とともに ハラの底に積み重なる覚悟のような念は 
感じたことがない。今 都市に住む人は ほとんどがそうなのだろうな。

『北の国から』シリーズの倉本聰さんの富良野塾で
生徒たちにまずやらせることが 生きた鳥を締めて
それを食べさせるということだそうだけれど
「命」の重み というものを 肌で感じさせているのでしょう。

宮沢賢治の『なめとこ山の熊』にも 熊と人間を同じ土俵に置いて
時を置いて 互いの命を捧げ合う関係として描いていますよね。

「生き延びた」ことによって 見える世界と
「エネルギー補給」している感覚で 見える世界は断然違う。

気軽なエネルギー補給を基礎として
生まれる発想には際限がなく 
欲望や思想がバブル化しそうに思うのだけど
命をもらったという感覚の場合
「節度」とでも言うのか そんなものが生まれる気がする。

そんな言葉で片付けてしまえない 何か だとは思うのだけど。

そんなことを考えました。

*****
ここまで。

でも 他二冊も大変面白かったのです。

それは また この次?。
スポンサーサイト



別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 |
うるさいカレー
2008-05-08 Thu 19:22
ドイツ製圧力鍋で 作ったカレーは
とってもうるさいのです。

圧力がだんだんあがってくる



ぶぅぅぅぅうううううううううううううううううううううううううう

と 鳴りっぱなしで まるでサイレンのようです。

中で 熱く熱くもまれている 野菜やお肉の気持ちを
反映しているのでしょうか。

苦行(タバス)とは もともとは 熱の意味があったそうです。
手塚治虫の『ブッダ』に書いてありました。


食べる ということの意味を 最近よく考えてしまいます。

去年の そして 今年の 有名なお菓子屋さんや料理店の偽装問題。
それから この冬に読んだ『相剋の森』(熊谷達也)で
今 そこで撃った熊を 熊汁にして食べた主人公が抱く厳かな気持ち。
原油高からおこる 輸入飼料の高騰と それによる食べ物の値段の高騰。

厳しい修行を経て おいしくなったカレーを頂こうとすると
「感謝して食べろよ!こら!」と 言われているような気がします。

口うるさいカレー。

IMG_8289SS.jpg




別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 |
長いこと放っておいたら
2008-05-03 Sat 21:24
スポンサーサイトからの勝手な宣伝がアップされていました。

うーーーん

IMG_7005S.jpg


新しい書き込みを掲載すれば なくなるんだそうですけど
ちょっとびっくりしたなあ。勝手に書き込む 悪質なソフトかと思いました。

別窓 | 未分類 | コメント:0 | トラックバック:0 |
| からすのつぶやき ふたたび |