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桂よね吉独演会 at 内幸町ホール(4月2日)
2010-04-02 Fri 23:21
yonekichi_10402[1]

待ってました!

よね吉さんの東京公演。これを見ずにどないするんですっちゅようなもんです!
いやあ、、、もう 嬉しいなあ。ひっじょーに失礼な言い方ではありますが その、、、二乗さん阿か枝さんの演目の印象よりも断然よね吉さんの演目が心にずんと残ってしまいまして、、、その、、、ごめん。m(_ _;)m

とは言ってもですねえ 最前列の席で見られたわ 演目は大好きな『七段目』だったわで大満足だったわけですよ。さらに 開場前にはよね吉ファン倶楽部横浜支部の方々とお会いできたり 高座がハネた後は 初めて落語に触れてくれた友人との楽しいお茶があったりで ホンマに楽しい一日でしたんで、、、。

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初めて訪れた内幸町ホール 地下にあるんですな。なんと分かりづらい。けど モダンなかっこええホールですねえ。188席。ちょうど良い人数ですね。金の屏風を背に紫の布の台座。真っ赤な座布団。

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桂 二乗 『つる』
お話は良く知られております。なぜ「つる」はその名を「つる」とされたのか 物知りのご隠居(?、、、江戸ではそうなんですが上方ではどないやったかな?先生?)から教えてもろた抜けてる男が それを披露しようとするという小噺です。まくらで二乗さんが「ええ、、、ここにおりますと はやくよね吉を出せ というオーラが見えてきまして」とか「最近二乗は飽きた と 仰る方もいらっしゃるようですがセットですので!」と強調していた様子が可笑しかったです。飽きてないですよ。また来てくださいよ。

あと 話の中で阿呆な男に つるの話を聞かされるほうの相手が大工さんで かんなで木を削る動作が入ってたのが 情景描写があって面白いなと思いました。 

桂 阿か枝 『竹の水仙』
よくその道の名人が描いたり彫ったりしたものが 命を吹き込まれる そんな話がありますが これもそれの一つ。10日も泊まり続けのお客にちいとは宿泊代を払ってほしいと催促する気の弱い宿屋の主人。言われたお客は意に関せず 明日の朝 竹を切りに行こうなどといって その竹から水仙のつぼみを彫り出す。それを水につけて店先においておくと 朝になって水仙の花が開くではあーりませんか。店は大繁盛!

お客の正体は 左甚五郎。なるほど 水仙の花も咲くわけでした。

以前に 桂吉弥さんの『ねずみ』を聴きましたが これも左甚五郎さんでてきますな。上方では左甚五郎のお噺多いんですかな?

桂 よね吉 『七段目』
まあ プログラムを見て喜んだの何の。
初めてよね吉さんの生の『七段目』を聴けるのですから!しかも 目の前で!!

録画の『芝居道楽』も何度も見た DVDも何度も見た それでもライブで見るのはまた格別ですねえ。DVDで収録されていた映像と基本的に演じ方は同じなんですが やっぱり自分の独演会となるとおさまって演じられるのか 間も伸びやかで演技も良かったなあ。

さすがに十八番。芝居の仕草のいつ見てもいいこと!また おかると兄の平衛門のやりとりがDVDでは忙しそうにしてたんですが しっとりと運ばれて良かったですね?。

思わず演技を勉強するつもりで 仕草の一つ一つに見入ってしまいました。

普段 独演会では『七段目』をかけはることはないのやそうです。ですが 東西若手落語家コンペティションの際にこの内幸町ホールでかけ 優勝した演目が『七段目』。おそらくショートバージョンのほうの『芝居道楽』の方でしょうが ま その思い出深いホールで『七段目』をかけようかと思ってくださったんでしょうかねえ。本人は 話しているうちに 何の話かよう分からんようになってしまいました と言うてはりましたが(笑)。

まくらでは 他に「二乗は飽きた ということですので 次からは変えまして、、、」などと残酷なことを言ったり(笑) 今日は関西限定のNHK番組『ぐるっと関西』に出てからこちらへすっ飛んできた話をしてはりました。

というのも 高校野球ですよ。バンクーバー 国会中継ときて 高校野球のシーズンとなり お昼の11時半から12時までの『ぐる関』はお休みばかり。しかもこの4月2日から『ぐる関』再開ということだったんです。ま 噺家さんとしては できればその日の朝に東京へ来てコンディションを整えたいところ。

その日の前日の高校野球の試合は なんと途中から雨が降り出しました。これで翌日まで延期になれば『ぐる関』の収録はなし 朝から東京へ ということでしたんですが、、、、世間はそうはよね吉さんの味方をしてくれはしません。試合は続行です。結局 お昼の収録後 東京へと向かったそうなんですが 今度は人間は着いても 太鼓が渋滞で届いてなかったりと なんやら大変やったそうですわ。


大満足の『七段目』でした。


しかしなあ、、、一つ座席を置いて向こう隣の人が ええ よね吉さんの熱烈なファンなんでしょな。あんまり熱烈すぎて よね吉さんとおんなし仕草をばたばた客席でやってはんのです。やたらと大声で笑うし なんか目の端でちらちらして ちょと集中できず。残念。ちゅうか そんなに好きやったら弟子入り志願したらどうなん?


<中入り>
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桂 よね吉 『仔猫』

話は ど田舎から奉公へと大阪へ出てきたおなべちゃんが 船場のとある大店で雇ってもらうところから始まります。(全然関係ないけど21エモンのお手伝いロボットにゴンスケとオナベっていたなあ。これって落語から来たんかな。)始めは 田舎言葉丸出し 体のでかい 器量良しとも言えぬおなべを 雇うわけにはいかんなと番頭が断ろうとしたんですが ごりょんさんがうちは給金が安い それでもいいならと試しに雇ってみると これが良く働くこと働くこと。また それだけではなくて気が利く。雇い人の一人が後で洗おうと思って押し入れの奥に突っ込んどいた下帯を「誰のか分からんが汚れておったので洗うておい」てくれるほど気が利くし 贔屓をすることがない。(きたな、、、(-_-;))ところが それほど皆が喜んで受け入れているおなべにはどうやら秘密があるらしい。夜はばかりへ用足しに行った男衆の一人が 三番倉からひょいと出てきたおなべが自分の出た来た方を見て「ひひっひひっ」と気色悪い声で笑っているのを聞く。番頭も 夜更けにおなべの部屋に行灯が点っていというので 中を覗いてみると おなべが左右両方にろうそくを一本ずつともして鏡を見ている。その姿 髪はざんばら 顔は真っ青 口はべったりとぬれて血みどろ 見当の違った目で自分を見てさも恨めしそうに「うええぇぇぇぇ」と。さて このままではいかんと おなべの留守に旦那と番頭が彼女のこおりを開けてみると、、、。

笑いが盛りだくさんの前半の描写から さっと不気味な怪談話へと空気が変化します。それまでげらげら笑っていた客席が シーンとなり よね吉さんの声だけが響く。なんとも怖い。極限まで怖くなったところで うわーっと男たちのわいわい怖がる声でまた笑わせられる。絶妙な間の使い分けが見事です。

また おなべの秘密にも悲しい業というか因縁があり 笑いと怖さと悲しさとが溶け合って一つの話となっている。ま 最後は地口で軽く終わってしまって あっけないなあと思われる方もおられるかと思うんですが。落語はそんなもんです。それでいいんだと思ってます。

そうそう それから 雪隠から見たお月さんの情景描写がなんとも綺麗でした。汚いんですけど綺麗でしたよ。ええ。


ここのまくらでは 国宝宅での内弟子修行中のエピソードが語られ まあ なんというか内弟子というのは怖い先輩や師匠 おかみさんが見てると思うからでしょうか 何を考えたらいいか分からんようにトチ狂ってしまう時があるもんで というお話でした。兄弟子の忘れた師匠の着物を取りに戻ったよね吉さんが 何故か自分の髪型セットに時間を費やしてしまったり(なんでやねん) 師匠の吉朝さんが内弟子の頃 普段二升のお米を炊くのが常となっていた米朝宅で すでに余っている冷や飯があるのにもう一升ご飯を炊いてしまって それを処分するために前の川へ、、、しかも炊き立ての方のを捨ててしまったり なんてけったいなエピソード満載でげらげら笑ってました。

弟子になる前は 米朝宅の前でじーっと見て あれだけ入りたかったあの窓枠の中へ一旦入ったら もう後は外へ出たくて出たくて、、、ですと。


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楽屋は駅へ向かう地下道の途中にあるのですが これが長い行列の出来ていること!若い女の子ばっかり。(もちろん男性も若くない女の子もいるんですが 9割がたはね、、、。)
よっ 人気者!

ご多分にもれず 自分も行列に並んで、、、からす「お久しぶりでございます」よね吉「2週間前にあったばっかりやないですか」
京都での写真をお渡ししたりしてるうちに ちょっと話が長くなってしまい 後の方々にご迷惑をかけてしまったようで反省してます。
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シゲハチ 初のご挨拶。

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この後 初めて生の落語に触れた/私が強引に引っ張ってきた友人 soraさんと言うんですが 知ってはりますか?知りませんね ほとんどの方は 彼と 最近どうしてるの? なんて話を含めて お喋りしたんですが どうも彼は最近 昔の日本の姿のありように興味を持っていたらしいんです。それで よね吉さんの落語を聴いて「こんな身近に江戸の情緒が残っているとは!」と大喜びでした。

「うまい人が演じるとその演者がすっと消えて 目の前に旦那や若旦那 丁稚などのキャラクターがふっと浮かんでくる」とも言っていて こちらは当たり前のように享受している「巧さ」に改めて気がつかされました。前座 二つ目 そして よね吉さんと順々に見ていってその違いが良く分かったと。

よね吉さんという われわれと同世代にしては果てしなく上手な若手の独演会を見られたこと そして演目が古典であったことが幸いしたんでしょう。寄席には寄席独特の雰囲気があっていいんですが やはりちゃんぽんで 古典もあれば新作もある フリートークもあるし 色物も出ますので 古き日本を感じる という目的とは違ってしまったはずですから。

でも また寄席も行きましょうね?。

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イッパチにシゲハチの写真。良い写真だったので ファン倶楽部横浜支部会長のHPから勝手に頂いてまいりました。事後承諾ですみません。
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翌日の伊豆での演目は なんだったのでしょう、、、。気になります。どなたか知ってる方いらしたら教えてくださいませ。(自分で探しに行け!ちゅう突込みが入りそうですな。)
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