
ジブリ美術館の『映画を塗る仕事』展を見に行ってきました。
『トトロ』のサツキとメイを例に、日中、黄昏時、夕方(だと記憶していますが)と、肌の色と影色が変わる様子が展示してありました。
特に面白かったのは、黄昏時は、肌の色は日中より明るく、影の色は一段暗くするということ。夕方だからと言って、色の彩度を落とせばいい、というものではないのだなと思いました。

また、水に映ったキャラクターの色は、普段の色よりも暗い色を使うのですが、『魔女の宅急便』のジジのように、元々が黒い色の場合は、枠線を白にして(だと記憶してますが)、体は逆に明るい色を使うというのも発見でした。

背景とセルの組み合わせによって水を表現しているところも勉強になりました。『トトロ』の、サツキが小川から水をくむところは、川底だけを背景美術で描いておいて、水の流れはセルで描く。これもやはり『トトロ』ですが、サツキ、メイ、お父さんがお風呂に入っていて、お湯があふれ出るところは、水がかかった所だけ床のタイル模様がセルで描かれる。いろいろ工夫しているんですね。
『おもひでぽろぽろ』の車のダッシュボードの緻密さ、それに合わせた膨大な数の色指定には、圧倒されました。