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春風亭一之輔 真打昇進披露興行@新宿末広亭 千秋楽
2012-04-11 Wed 13:34
この日は、とどこおっていたマンガの第二話ネームをようやく手直ししたものを、編集さんに見せた。流れはもうOKなので最後一頁だけ増やして余裕を持たせることに。次は第三話に取りかかろう、というところで、勢いをつけようと(?)新宿末広亭で行われている、春風亭一之輔 真打昇進披露興業へ。

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披露興行はどこかで見たいと思っていたのですが、さて、いつ行くか。

独演会は良く行くのですが、寄席はほとんどいったことがなく、池袋演芸場と浅草演芸ホールに一度ずつだったので、是非ともここは末広亭で観たい!と思ったのです。本当に伊勢丹のすぐ側なのね。めでたくのぼりも出ています。裏側から撮ってごめんなさい。

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興業自体はまだまだつづくのですが、末広亭では千秋楽。

この日に来たお客さんには、必ずいいことが起こる、と最初の方に出てきた噺家さんが言っておられました。
ほらー、やっぱりげん担ぎにはいい場所じゃないですか。

夜の部から入場しましたが、かなり質の高い落語を聴くことができてラッキーでした。柳亭市馬さんの二人ぐせ、柳家権太楼さんの代書屋後半(前半は午前中に語ってしまったため)、勢朝さんのフリートークが良かった。正楽さんの紙切りの早業に度肝を抜かれました(特に最後の娘道成寺)。ここで中入り。写真は、場内スケッチ。(撮影禁止だから)

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(クリックすると大きくなります)




中入り後の口上がまた見物(みもの)。

というよりこれを見たくて、聴きたくて来ている。

後ろの幕が替わって、前に一之輔さんを挟むようにして五人の師匠連が座す。 (右図ですな。)

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あ、その前に市馬師匠の「ご婦人用のお手洗いに入れ歯を忘れた方…」とかっておかしなアナウンスがあって、緞帳が開いたんだ。そしたら上の図の順に師匠達が並んでたんだな。

市馬さんはわりとまともなご挨拶を、次に権太楼さんときて、馬風さんから何かが崩れ始め、市馬さんは相撲甚句を歌わされ(これがほれぼれするような良い声で!歌のCD買おうかな。)、一朝さんは歌舞伎でも務めたという自慢の(プロ級の)笛を、木久扇さんは昔の映画俳優の物真似(大河内傳次郎とかね、分からないよぉ、私たちの世代には)から、宇宙人、カッパ躍りまでやらされてしまった。

誰が決めたわけでもないが、馬風さんには天然の司会精神が息づいているらしい。これでは「口上」というよりも忘年会の宴会芸だ。その中で真面目な顔をして終始手をついている一之輔さんが、時折くすくす笑っているのがまた可笑しくて仕方がなかった。





その後休憩を挟んで、再び緞帳が上がると、図の左側の黒、緑、茶の永谷園のようなだんだらの幕が下がっていて、最後の五高座。木久扇さんは談志さんの物真似が上手かった。

トリの一之輔さんは茶の湯をかけました。ご隠居と丁稚の関係が、お父さんである一之輔さんとこないだ小学校に上がったばかりの息子さんに見えてくるのが微笑ましい。まくらの息子さんの話はいつも面白いもの。この方の落語では、子供って思っているよりずっと知恵が回るもんです、みたいな所がとてもよく出ている。

独自の演出は結構今風。最後の方の茶の湯教団、茶の湯啓発セミナーみたいな演出にはびっくりで、ここまで大仰になっちゃったか、とも思ったけれど、なかなか面白かった。もちろん会場内は爆笑の渦に沸いていました。



よっ 一之輔師匠!





そして個人的にとても喜んじゃったのが、一朝さんの七段目!七段目はとにかく好きな演目なので、色々な人のを聴いているけれど、その中でも上手い。

江戸前の口調だからか、制限時間を守るためか、テンポの早い口調も、少ない仕草も品が良い。きっと師匠の十八番の一つだ。上方落語のようにはめものが入ってたのも驚き。吉朝師匠の落語に近いものを感じたりして。さすがは一之輔さんのお師匠である。

一之輔さんも自分の落語の中で、「お前の前の前の丁稚も定吉と言った。おれはそいつを切り殺したことがある。」というセリフで、師匠の七段目との軽やかな連携プレー。こういう、前の落語家さんの噺を受けて、次の方がアドリブのくすぐりを入れるのは、ほかの落語会を見ていても好きなのです。


気がついたら9時。翌日からは浅草演芸ホールで興業が、その後は池袋演芸場、国立演芸場でと続きます。詳しくは「いちのすけえん」という一之輔さんの公式HPをご覧あれ。(完)

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<香盤表>
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前座の女の子(名前は出てない) 道具屋
春風亭一左 たらちね
にゃん子・金魚 漫才
三遊亭金兵衛 俥屋
春風亭勢朝 フリートーク
美智・美登 奇術
春風亭正朝 うんまわし(上方の田楽食いですね)
柳亭市馬 二人癖
林家正楽 紙切(カエルの親子・宝船・春の交通安全・ダルビッシュ・娘道成寺)
柳家権太楼 代書屋(後半)
鈴々舎馬風 フリートーク

<中入り>

口上

笑組(えぐみ) 漫才
林家木久扇 フリートーク
春風亭一朝 七段目
仙三郎社中 太神楽
春風亭一之輔 茶の湯
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コメント
-真打昇進披露興行-
からす様
こんにちは。

一之輔さんの真打披露興行ですか。いいですね。私も好きな噺家さんです。
華やかな会で素晴らしい師匠達に並んでいただいて見る方もすごい御馳走って感じですね。
市馬師匠は何度か聴かせていただきましたが本当に良いお声。
権太楼師匠はチャーミングな方ですね。

一之輔さん、演目は茶の湯ですか。
関西でもよくかかるネタなのですが、私はあまり好きではない演目でした。でも、最近こごろうさんの茶の湯を聴いて考えを変えました。面白いやんって。
からす様御贔屓の吉朝一門のあさ吉さんもよくかけていますよね(笑)。
関西には真打制度はないので華やかと言えば襲名披露興行になります。
私、今回、桂こごろう改め桂南天襲名興行に行てまいります。
口上がとても楽しみです。
江戸も関西も襲名があり明るい話題はいいですね。
近頃は東西交流も盛んになって同じ演目でも違いをさがすのが楽しかったりします。江戸落語にも鳴り物を使われる方もありますし。
七段目、聴きたかったなぁ。

東京の寄席についてまたお知らせくださいね。

2012-04-12 Thu 17:09 | URL | 葛の葉 #-[ 内容変更]
-Re: 真打昇進披露興行-
葛の葉さま

何か月も前にメールをいただいたのに、お返事出しそびれてしまいました。どうも申し訳ありません。
よね吉さんの「天神山」を聞かれたのですよね。途中まで「骨釣り」と一緒なので、初めて聞いたとき、え?とびっくりした覚えがあります。よね吉さんが狐を抱きしめるところは、かなり可愛がってるなあという感じですよね。確か、BBSに狐になりたいと書いていた人がいたのを覚えている…。

落語も含めた日本の昔話は、人間と動物のかかわり方が西洋のものと比べて随分違いますよね。
狐や狸、猫などは人間に化けて恩返しに来たり、逆に呪いに来たり、夫婦になる場合もある。とても近しい存在ですが、ロシアなどの民話では、主人公の人間を助ける役目が多いですね。もしくは動物は動物だけの世界で完結していたり。

高橋拓児先生って、もしかして「ぐる関」でよね吉さんと漫才みたいなやり取りを繰り広げながら料理を教えてくださっていた先生では???そんなにじっくりお話しできたんですか。いいなあ。やはり地元はいいですよ。思い立ったら行けますもの。

ということで、こちらは地元東京の話に戻しますが、、、

一之輔さんは上手な方ですよね。新人演芸大賞で優勝されたのをきっかけに、落語者などで結構目にする機会が多く、また、東京の「さばの湯」というオーナーが関西出身で、吉坊さんが毎月落語会を開いてくれる飲み屋さんにもよく出ていることを知って興味を持っていました。

柳亭市馬師匠は、なんでいつもあんなに朗らかな笑顔なんでしょう。私も好きな方です。バリトンの落ち着いた声でいいですね。

茶の湯は上方ではしん吉さんで聴いたことがあるくらいかしら。こごろうさんのが良かったんですか。話を聞いた感じですと、筋書きは関西も関東も違いはないみたいですが、これまではなんで面白くなかったんでしょうね。あさ吉兄さんの茶の湯も聞きたいなあ。

真打披露興行は華やかでいいと思いますが、真打制度については個人的には疑問を持っています。
今回一之輔さんが真打になれたのは、小三治師匠が実力のある若手を出世させようと落語会を回って推薦したことが、理由の一つになったようです。が、普段は先輩から順繰りに真打になるというのが常のようです。大阪のように、面白ければ何年目でも人気が出る方がいいと思います。

まあ、そんなご託はよしとして、今年はさん喬師匠の落語聴けるといいですね。大阪に来られる予定があるのかな。
さん喬さんの「鴻池の犬」を落語研究会で見たことがあるのですが、江戸から京都まで犬が兄貴を探して三千里…という筋だったので、犬の苦労がひとしおに思えました。

それではまた、葛の葉さんの落語体験談をお聞かせください。


でも襲名興行も一つの節目、ということで、実力がアップしたなとか、落語が変わってきたなとか、そんな時にやるのかな。
2012-04-12 Thu 23:08 | URL | crowsw #-[ 内容変更]
-桂南天襲名披露公演-
からす様
こんにちは。
南天さんの襲名披露公演に行ってきましたよ。新聞等で記事にもなっていましたのでご存じとは思います。
米朝一門に松鶴一門の鶴瓶さん。ざこばさんとの丁々発止のやり取りが楽しいのなんの!中央のお辞儀姿の南天さんの肩が笑っています。口上で二人の間に溝がありまして、もしかして!?。皆さんの散々言いたい放題の口上ですが、南光師匠は自分の襲名の時の枝雀師匠を思い出し、暫し沈黙、これには泣きそうになりました。でも愛弟子をライバルと称えるあたり流石です。で、満を持して国宝、米朝師匠のお出ましです。会場割れんばかりの拍手。鶴瓶さんが車いすを倒しそうになったり、師匠がボケ倒すので、ややこしいやら可笑しいやら。鶴瓶師匠が本当に腹の底から笑うたわ。ありがたいな、ありがとう呼んでくれてって隣の南天さんにお礼を言っていました。本当に良い襲名披露でした。
南天さんの演目はなにかなぁと思っていましたら、気負う事無くお得意の阿弥陀池の一席でした。独自のくすぐりは師匠ゆずり。
こごろうさんで何度も聴いた演目ながら南天最初の高座、素晴らしかったです。帰りには協賛の常盤薬品(南天のど飴)より来場のお客様に南天の苗木のプレゼントがありました。しゃれてるでしょ(笑)。

日曜には雨の春日井でよね吉落語を聴いてきました。師匠の出囃子で登場の後は私達の大好きな七段目、二席目は天神山。
これは当たりました!春ですから。愛宕山かどちらかをかけるやろなぁと(笑)。何時も同様、熱演でしたよ。夏の名古屋での独演会の宣伝も抜かりなく。よね吉ファンは確実に増えたと思います。お見送りの時に少しお話をしました。東北の事はご報告させていただきます。と、心痛なお顔でおっしゃってみえました。
今週は繁昌亭、奨励賞受賞ウィークなので(水・木は銀瓶さん)お祝いに行ってきますね。中トリですから。早く大賞を取ってトリで心置きなく演じてほしいですね。
では、五月の東京での独演会楽しんで下さいね。

2012-04-24 Tue 15:14 | URL | 葛の葉 #-[ 内容変更]
-Re: 桂南天襲名披露公演-
葛の葉さま~

いろいろお返事したいのですが、短めでご勘弁を。でも、なんだか大阪らしいにぎやかな襲名披露だったようで、見てみたかったな~という気になりますね。お江戸の場合はもう少し大人しいのかしらん?

よね吉さんの七段目もまた生で聴いてみたいです。「あれは独演会などでかけるネタではないんですが」と以前東京で演じてくださった時に言っていたのを覚えています。短めのネタだから寄席でかけるのがふつうなんでしょうかね。天神山は東京でも去年拝見しました。狐になりたい、て掲示板に書き込んでた人いましたね(笑)。

メールの方もなんだか時間の使い方がへたくそでまとまってお返事書けませぬが、また書きます。

では~。
2012-05-30 Wed 01:23 | URL | crowsw #-[ 内容変更]
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